子供の頃、「人間の身体には、必要ないものなんてついてないんだよ」的なことを教わりませんでしたか? 例えば、まゆげ、まつげ、髪の毛、うぶげ、爪など、それぞれにちゃんと存在理由があって、なくなると困るものなんだって。特にまゆげやまつげがちゃんと瞳を保護してくれているんだって知った時には、感動したりしていました。で、人間の身体だけじゃなくて、動物の身体も、みんなそうなんだと思っていました。だって、そりゃそうですよね。今生きている生き物全て、ものすごく長い年月の間、熾烈な生存競争に勝ち抜いてきたわけですから、ある意味最も研ぎ澄まされた形をしているはずですもの。
それでも、水中では、これは何のためについているのかしら? と不思議に思う姿によく出会います。
例えばヒゲ。
ヒメジは2本のあごヒゲを使って砂の中のエサをかきだしていますが、ヘラヤガラの1本ヒゲ、テングダイの短いあごひげ、そしてゴンズイやイタチウオの堅そうなヒゲは何に使うの?
アンテナや検知器のような役割をしているのかな?
そう言えば、ネコのヒゲはなくてはならないものだけど、犬のヒゲはカットしちゃっても構わない…というのも、なんだか不思議。
犬のヒゲは無用のもの?