好色三男子

普通陸上の気温が上がってきて春めいてくると、若葉が芽生え、ネコやイヌがさかり、鳥がギャーギャー鳴きわめき、生命の誕生を感じる出来事が増え、同じように海の中も水温が上がって繁殖が盛んになり…と言いたいところですが、八丈島の現在の水温は年末年始の頃より下っています。でも安心してください! 水温が下って、繁殖が盛んになるサカナもいるのです。
それはヘビギンポの仲間たち。
コケギンポの仲間たちやカエルウオの仲間たちと形は似ているのに、人気はイマイチ。推測ですけど、ヘビギンポたちは他の人気者と違って巣穴に入って顔だけ出すという生活習慣がないせいじゃないですかね。穴から顔出してれば、かわいい!って言ってもらえるかも。
それはさておき、ヘビギンポたちは、水温が20℃を切ると喜んでやる気になるのが多いです。最近のナズマドのエントリー口には派手な色になった男子がいっぱい。婚姻色というとメスに求愛する時に興奮して体色が普段と違う色合いになってるという意味に取れますが、ヘビギンポの場合周りにメスがいなくても婚姻色になっています。1人で卵を守っている時に婚姻色になっているんじゃないかと言っていますが、本当かどうかわかりません。いつメスが来ても良いようにスタンバイしているのかも。

私はどちらかと言うと、伊豆半島のイメージが強いヒメギンポ。IOPでは産卵も見かけた覚えがあります。
八丈島では珍しいというほどではないけど、数は少ない感じ。

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逆に、圧倒的に多いのがヨゴレヘビギンポ。
数が多いからスルーされがちだけど、けっこうすごい色合いだと思います。これは八丈島でも頻繁に産卵しているところを目撃できます。

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最後に、一番好きなキビレヘビギンポ。婚姻色になっても尻びれだけ黄色いところが気に入っています。

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他にもクロマスクとかミヤケヘビギンポとか、浅場はヘビギンポ天国。
やる気になっているのは午前中だけ。みんな朝型なんですね~。

み の紹介

八丈島のレグルスダイビングで働いてるよ
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